釧路市のルームエアコン普及率は5.3%。全国は90.0%ですから、100軒のうち95軒にエアコンがない町は、全国でもめずらしい存在です(総務省「全国消費実態調査」・釧路市公式サイト掲載の数値)。同じ道内でも帯広市は48.8%。釧路の涼しさは本物です。だからこそ「うちには要るのか?」を、冷静に考える材料をまとめました。
「いらない」と言われてきた理由
- 夏が涼しい:釧路の夏の平均気温は18℃前後。海霧(じり)が日ざしをさえぎり、7月でもストーブを付ける日があるほどです。
- 暑い期間が短い:本州のように6月から9月まで暑いわけではなく、暑さのピークは短期間です。
- 「数日のために付けるのはもったいない」:これが釧路で一番よく聞く理由で、実際そのとおりの年もあります。
それでも状況が変わってきた3つの理由
① 「涼しいはずの釧路」でも暑い日が出てきた
近年は釧路でも30℃前後まで上がる日が出るようになりました。数日とはいえ、釧路の家は暑さに備えて作られていない(断熱は冬向き・風通しより保温優先)ため、いざ暑くなると熱が抜けず、本州の同じ気温より室内はこたえます。
② 本当の敵は「湿気」
釧路の夏は気温より湿度です。霧の時期は洗濯物が乾かず、寝具がじっとりして寝苦しい。エアコンの除湿は扇風機では代わりになりません。「涼しいのに不快」の正体はほぼ湿気です。
③ いまのエアコンは「暖房器具」でもある
寒冷地仕様のエアコンは氷点下でもしっかり暖房でき、灯油の給油も煙突も要りません。「夏の数日のため」ではなく「一年中使う冷暖房・除湿機」として考えると、釧路での損得は大きく変わります。詳しくは寒冷地のエアコン選びと設置にまとめています。
付けたほうがいいお宅・急がなくていいお宅
付けたほうがいいお宅
- 高齢のご家族がいる:暑さを感じにくく、室内での熱中症リスクが高い年代です。道内でも高齢者向けエアコン補助を始める町が出てきています
- 小さなお子さん・ペットがいる:暑い日に逃げ場がないのは大人以上にこたえます
- 寝苦しさ・湿気に毎年困っている:除湿だけでも生活が変わります
- 灯油暖房を減らしたい:寒冷地仕様なら暖房の主力・準主力になります
- 在宅ワークで日中家にいる:暑い数日がそのまま仕事の効率に響きます
急がなくていいお宅
- 夏の暑い日は数日我慢できるし、湿気も気にならない
- 家にいる時間が短く、寝室も涼しい側にある
- 暖房は今の設備で満足しており、変える予定がない
後者にあてはまるなら、無理に付ける必要はありません。当店は「全部のお宅に必要です」とは言いません。そのかわり、付けると決めたときに釧路の気候に合った機種と設置をご提案します。
付けるなら、釧路ではこう考えるのがおすすめ
- 1台目は寝室:暑さ・湿気の被害がいちばん大きいのは睡眠。部屋が小さいぶん費用も抑えられます
- 暖房も使うなら寒冷地仕様:冷房専用で選ぶより、通年で元が取れます
- 室外機は雪と潮風を考えて設置:高置き架台・防雪フード・耐塩害仕様など、釧路・根室ならではの工夫があります(詳しくはこちら)
よくある質問
釧路の夏にエアコンはいらないと聞きましたが本当ですか?
涼しい年なら扇風機で乗り切れるのは事実です。ただ釧路の夏は湿度が高く、近年は30℃近くまで上がる日も出てきています。暑さに弱いご家族がいるお宅や、湿気・寝苦しさにお困りのお宅では、寝室だけでも付ける価値があります。全員に必要とは言いません。
夏に数日しか使わないのにもったいなくないですか?
冷房だけで考えるともったいなく感じますが、いまのエアコンは除湿と暖房にも使えます。じめじめした霧の時期の除湿、春秋の肌寒い日の暖房まで含めると、釧路では夏以外の出番のほうが多いくらいです。
付けるならどの部屋がおすすめですか?
1台目は寝室をおすすめしています。暑さ・寝苦しさの影響がいちばん大きいのが睡眠で、部屋が小さいぶん本体も工事費も抑えられます。リビングは2台目として検討するのが釧路では現実的です。
※普及率の数値は総務省「平成26年全国消費実態調査」(釧路市公式サイト掲載)によります。記事は2026年9月23日時点の情報です。